vol.0 ゾウの時間 ネズミの時間
 
 ”ブレスって、どういう意味ですか”とよく聞かれます。
いいお店を作りたい。いいお店とは、身近な方から”いいお店ですね”といわれるお店。
家族、スタッフ、お客様、地域の方々、業界の仲間、多くの方からそのように評価される
お店を作りたい。私は、ブレスオープンの今、そのような思いを抱いております。
スタッフが穏やかに呼吸をして、やさしい気持ちで仕事をさせていただくことによりサロン
の時間がゆっくりと流れる。そうすることで、お客様にもおのずと安心と喜びを感じていた
だく。私はブレスがそんなサロンに成長できたら最高だなあ思います。
動物生理学の本川達雄先生の”ゾウの時間 ネズミの時間”という著書によれば、ホ乳類な
らどの動物でも一生の間に心臓の鼓動は20億回、呼吸は5億回だそうです。ネズミはほん
の数年しか生きませんが、ゾウの寿命は100年近い。そして、両者は、同じ回数の心臓の
鼓動と呼吸です。時間に追われる人が多い現代。美容室においても、技術者が時間に追われ
て平静を保てず、本来の技術を提供できない事が多いように思います。しかしながら現実に
サロンでは忙しい時とそうでない時があるのも事実。だからこそ、ご予約の受け方の工夫、
ムリ、ムラ、ムダのない技術の習得、穏やかな心を保つための人間性の向上などに、スタッ
フ一同が取り組む事により、おもてなしや技術に関して、完全無欠に、とは行かないまでも
どんな時でも可能な限り自分自身の心をコントロールして、”自らの心”と書く息を穏やか
に保てるように、成長したい。そのように願ってやみません。
オープンにあたっては皆様からは心からのご厚情を賜り、勇気をいただきました。
                心よりお礼申し上げます。ありがとうございます。                                                                                           
                                     breath    松本喜久
 
 

 
 vol.1  トリとエダ
 
”なぜこの仕事を選んだのですか?”とよく聞かれます。
私の場合は、小さい頃からの夢というわけではありません 。中学校を卒業すると”バイク
に乗れるから”という理由で北九州高専電子制御工学科(五年制)に進学しましたが、成
績は芳しくなく、在学中の5年間で専門のコンピュータそのものが嫌いになってしまいま
した。当時はバブル絶頂期。卒業すればどこにでも就職できる状況です。しかし人生の中
で最も多くの時間を過ごすであろう仕事が”嫌いなこと”では苦しいばっかりかも?と考
え、お客様から”ありがとう”と言ってもらえる美容師という職を選びました。卒業時に
は”もう二度とコンピューターは触らなくていい”と安心していましたが、意外とそうで
はありませんでした。美容の世界でも顧客管理、経営分析、画像処理、広告宣伝など、幅
広く活用する必要があります。しかし、そのおかげで目的があり、その手段としてPCを
楽しんで使うということが、今では少しずつですが出来るようになりました。
私は、PCを学ぶことで、PCが嫌いになり、そのおかげで美容という職を選びました。
そして、美容を選ぶことで、美容を深め、そのおかげでPCが好きになりました。
 
”鳥がえらんだ枝、枝が待っていた鳥”河井寛次郎(陶芸家)
 
私にあてはめてみると、”私がえらんだ美容、美容が待っていた私”と言えそうです。
数年前、当時の顧客6年生の女の子が卒業文集に”将来の夢”として、書いた作文、”私
は素敵な美容師さんに髪をカットしてもらっています。将来、私はお客さんに喜んでもら
って、ありがとうと言ってもらえるような、素敵な美容師さんになりたいです。”という
内容でした。子供が夢見る仕事。そう思うとそれまでにも増して美容という仕事に誇りを
感じると同時に、先輩美容師として恥ずかしくない人間にならねば、と意を新たにいたし
ました。ありがとうございます。    
 
 
 
 
 
vol.2   丁寧に伝えよう
 
いいお店を作りたい。いいお店とは、身近な方から”いいお店ですね”と言われるお店。
では、どのようなお店がいいお店と言われているのでしょうか?私自身が身近な方から
”いいお店ですよ”とご紹介頂いたお店の共通点は、例外なく”感じのいいスタッフがいる”
ということです。いいお店イコールいいスタッフがいるお店。美容業に限らず、そのように
言えるかもしれません。ところで、美容業界においては美容師として必要な能力を3つのH
で示しています。Hand  / Head  / Heart  技術、接客、人間性、の3つですが、どれも欠
かすことの出来ない大切なスキルであるように思います。現在ブレスは私を含めて3名のス
タッフで営業していますが、何もできない20歳の私を先輩方が導いてくださったように、
この3つのスキルについて、具体的にひとつひとつを丁寧に伝えていくことこそ、至らない
私自身が3つのHを磨き、スタッフと供に成長し、ブレスをいいお店にする最良の方法かも
しれません。先日出会った音楽講師の方(ピアノ、コーラス、指揮など)は ”上手なプロ
に伝えているのではないから、工夫を楽しんで伝えることが仕事”と仰り、ピアノの強弱の
タッチを伝える際には”強く”の一言ではなく”第一関節をしっかり曲げてこのように”と
十分に噛み砕いた具体的なアドバイスを伝えたうえで、受講者の方の腕を鍵盤代りにおさえ
たりしているそうです。どうすれば十分伝わるのかを工夫をし続ける謙虚さこそ、下で支え
る立場の者に求められる徳なんだなあと気付かされました。
 
   徳は孤ならず、必ず隣あり   孔子
 
徳(思いやり)を持った人は孤立することはない、必ずとなりに共鳴する人がいるものだ、
と論語は説いています。言葉足らずになりがちな自らを戒めて、丁寧に伝えるということを
大切にいたします。ありがとうございます。                          
                                               
 
 
 
 
vol.3  0.2秒の返事
 
”もともと器用だったんですか?”とよく聞かれます。器用でないと美容師になれない。
そのようなイメージをお持ちの方が多いようです。しかしながら美容師の成長に必要な条件
は以外と違うところにあるようです。20歳で美容の世界に飛び込んだ私自身のことですが
シャンプーレッスンの時代から技術の習得には、かなり時間がかかるタイプでした。”自分は
不器用なんだ。人よりたくさん練習しよう。周りに負けたくない。”といつも思っていました
が、覚えが悪い私は、先輩から蹴られながら(愛を込めて)指導を受ける毎日です。今思え
ば恥ずかしい話ですが、当時の私は何も出来ないくせに、伝えて下さったアドバイスに対し
てさえも”イヤ、~だから””イヤ、自分は~だから”が口癖で、出来ない理由ばかりを口に
していました。不器用さにも増して、素直さが欠けていたようです。伝える立場になったこ
ろからようやく”伝える側の人格と同様に習う側の心構えも大切なんだ。そこに成長の違い
が現れる。”そのように感じるようになりました。人の言うことに対しては、”はい、わかり
ました。”と、まずは返事をする。習う立場なら、なおさら四の五の言わず一切肯定でまずは
すべて受け入れる。当時の未熟な私は、自分の愚かさに、少しも気づいていませんでしたが、
”イヤっち言うな”(北九州弁)と辛抱強く繰り返し指導してくれた先輩のおかげで、そのよ
うな素直な姿勢こそ、器用、不器用以前に、技術の習得、人間関係、社会生活、そして身近
な家族に対して、最も大切なことである。そのように思えるようになりました。人は何か言
われた時に返事をするまでに、一般的には2~3秒かかるそうです。その数秒の間に、その
ことが自分にとって損か得かを計算しているようです。
 
   教育とは、教える者の全人格を相手に移し変えていく行為  池田繁美先生
 
技術や知識のみを伝えるだけではなく、人間の徳性を伝えられる人間になるために、まずは
自分自身が、誰に対してでも損得なしに0.2秒で返事ができるような心構えを実践いたし
ます。ありがとうございます。                              
 
 
 
 
vol.4  穏やかな気配
 
まわりへの思いやりがあると、おのずと音を立てない動作になるようです。
 breathオープンに伴う準備として、これまで全く触れたことのない簿記を学ぶために
 池田ビジネススクールに通いました。複式簿記は福沢諭吉が日本の発展を願い明治6年
 に翻訳書『帳合之法』を出版することで伝えられたそうです。簿記を学ぶことで経営者
 としてのバランス感覚を身につけよう。そのような目的で日商3級合格を目指し、週一 
回の休日を利用して取り組みました。いつもの席に座っているとガラス越しにちょうど、
 お手洗いの入り口のドアが見えます。穏やかな気配を感じて目を向けてみると、ドアの
 方向に振り返って、両手をノブに添えて、そっとドアを閉じるスタッフの姿が目に映り
 ました。見慣れない所作に心地よい違和感を感じました。しばらくたって別のスタッフ
 が現れると、また同じようにとても丁寧にドアを閉じていました。そういえば、お茶を
 運んでくださる女性スタッフも同様に、教室のドアを丁寧に開閉していました。不要な
 物音を立てないことも、まわりの人や、ものに対する思いやりなんだ。そのように気付
 かされました。穏やかな動作は、美容技術の修得度合いに通じているようにも感じます。
 
 
 『親の教え』  履物はきちんと揃えておく。畳の縁や敷居は踏まない。
   敷いてある布団の上を歩いてはいけない。唐紙は、必ず、取っての金具を持って
   開け閉めをする。その際、音をさせてはならない。いずれも両親から教えられた
   ことです。馬鈴を重ねたいま、このような些細なことを守り通すことが、生きて
   いくうえで何よりも大切だと確信するようになりました。   鍵山秀三郎先生
 
 
 親になった今だからこそ、ドアの開閉、スリッパやクツの音など、至らない自分を正し
 て、息子や後輩に対して大切なことを伝えられる大人になろう。そのように意を新たに
 いたしました。ありがとうございます。
 
 
 
vol.5  使命感を持とう
 
なんのために 生まれて、なにをして 生きるのか、こたえられない なんて、そんなの
は いやだ!  なにが君の しあわせ、なにをして よろこぶ、わからないまま おわる、
そんなのは いやだ!  私はこの歌詞を耳にして、やなせたかしさんは、アンパンマン
の歌詞を通じて、世の中の子供のみならず、夢や目標を携えることなく、なんとなく
生きている現代人に対して、”自分の命を、何のために使うのか。その答えを探してみ
ませんか?”そのように呼びかけているのではないかと感じました。自分の特性(性
質や能力など)を知り、それを人生のなかでどう生かしたらよいのか。また、自分が
向いていることはなにか。それを理解することこそ、人生を豊かなものにするための
条件かもしれません。では自分の”命”をどんなふうに”使”えばよいのでしょうか。
私は10代後半の時期”夢がないことが悩み”でした。在学中に専門のコンピュータ
はチンプンカンプンで楽しくない。しかし、卒業は迫ってきます。そんな悩みがピー
クに達した時に、私は髪を切りに行っていました。美容室に入る時の自分と出る時の
自分。その心の状態は大きく異なっていました。問題が解決したわけではないのです
が、気分が晴れる。私が美容師を目指したきっかけです。おかげさまで、今は少しだ
け、自分の命の使い方が、見えてきたように思います。
 
”私は何のために生れてきたんでしょうか”と問う若者がいます。
”人間は、他人に尽くすために生まれて来たのです”と私は答えます。
 自分一人が幸福などということはあり得ないのです。       瀬戸内寂聴先生
 
家族を大切にする。そしてスタッフが一人前の美容師として成長することで自立し、お
客様はヘアスタイルを通じて笑顔になる。そのために尽くすこと。それこそが今の私の
命の使い方であるように思います。 
ーアンパンマンが自分の顔を分け与えるようにー  
 
 
 
 
vol.6 そのひとこと
 
からだと心はつながっている。そのことを心身一如(しんしんいちにょ)と言うそうです。
心が病めば、からだも病む。からだが元気でこそ、心も元気。そう考えると、心の状態はお
のずと、全体的な雰囲気、またそれを具体的に構成する表情、語調、動作という人間の表面
に醸し出されているのではないでしょうか。ずいぶん前のことですが、私は”自分自身が思
い悩んでいる意識や自覚”が、まったくないにもかかわらず、人と会えば”痩せたんじゃな
いの?””疲れてる?””ちゃんとご飯食べてる?”と、もれなく声を掛けられていた時期
が ありました。接客業に携わる者として、身近な方々にご心配をお掛けする自分が情けな
く、 不甲斐ない。その思いが、さらに心を重くする。そんな状況でした。今思えば、生活の
中で 思いどうりに行かないことが積み重なったときに、それらを素直に受け止め、改善する
とい う、問題解決能力が乏しかったようです。そんなある日、駅でばったり久しぶりに出会
った 方から”こんにちは。お元気そうですね!”と声を掛けられました。そのひと言は、そ
の日 の私にとって、かけがえのないひと言でした。その方にとっては、何気ない挨拶だった
かも しれませんが、次の瞬間から思いもよらぬ元気が、からだの中から静かに湧いて来まし
た。
 
そのひと言   
そのひと言で 励まされ そのひと言で 夢を持ち そのひと言で 立ち上がる   
そのひと言で 腹が立ち そのひと言で がっかりし そのひと言で 泣かされる   
ほんのわずかなひと言が 不思議な大きな力持つ 
 
ほんのちょっとの ひと言で 何気なく発
する言葉や行動によって、思いもよらぬ安心や喜びを感じてもらえることがある。 また、何
気ない言葉や行動によって、心配や不快さを感じさせてしまうことがある。そんな ことがあ
ったおかげで”お元気そうで!”は私の大好きな言葉になりました。至らない自己 を正すた
めに、言葉を選んでゆっくり話し、落ち着いて行動いたします。ありがとうございます。
     
 
 
 
vol.7 謙虚に深めよう
 
美容室で仕事をしていると”時間も長いし、お休みも少なくて大変でしょう。”という声を
かけられることが多いようです。私の場合は”子供がプラモデルを作るような感じですよ。”
とお応えしています。お客様とイメージを共有してプランを立てて、ゴールを確認する。
そこから先は、”完成を目指して楽しもう。”そのような気持ちでお仕事をさせて頂いていま
す。”時間を忘れて、夢中になって、プラモデルを作る子供とよく似ているなぁ。”自分自身
を客観的に観察してみて、そのように感じることがよくあります。好きな仕事だからこそ、
工夫や努力をおのずと行い、次はこんなの作りたい。こんなお店にしたい。そんな意欲も湧
いてきます。本当にありがたいことです。しかしながら、その熱意から生まれた思いも結構
なことですが、自分の仕事が世の中の仕事である、ということを忘れたら、それはとらわれ
た野心となり、小さな自己満足になってしまうのではないでしょうか。
 
 
どんな仕事でも、それが世の中に必要なればこそ成り立つので、世の中の人びとが求めて
なければ、その仕事は成り立つものではない。人びとが街で手軽に靴を磨きたいと思えば
こそ靴磨きの商売も成り立つので、さもなければ靴磨きの仕事は生まれもしないであろう。
だから、自分の仕事は、自分がやっている自分の仕事だと思うのはとんでもないことで、
本当は世の中にやらせてもらっている世の中の仕事なのである。ここに仕事の意義がある。
                                松下幸之助
 
 
おかげさまで、毎日楽しく仕事をさせていただいておりますが、それと同時に世の中に求め
られていることから足を踏み外していないだろうか。新しいプラモデルを欲しがる子供にな
っていないだろうか?自らを一歩離れたところからコントロールできるように、謙虚に検証
出来る人間になろう。そのように感じております。ありがとうございます。
 
 
 
vol.8 社風を作ろう
 
”世の中のすべての出来事は、なんらかの原因があり、意味なく発生するものはない。
”と いう意味の言葉に”因縁生起(いんねんしょうき)”という仏教用語があるそう
です。先日 スタッフが朝の出勤の際に、追突事故を起こしてしまいました。免許を取
得したばかりで、 初めての事故ということもあり、反省や心配など心にさまざまな思
いが刻まれたようです。 すこし間をおいて、数日後に私は、彼女に対して”深く反省し
たら、冷静に検証しよう”と いう宿題の提案をしました。翌日結果を尋ねてみると、”
最初は人のせいにしていましたが、 よくよく考えてみると、車間距離などに十分気を
付けていれば、止まれたかもしれません。 また、常日頃から自分自身が、穏やかに生
活していれば起きなかったかもしれません。”と いう事でした。すべては必要必然、心
静かにありのままを受け入れることによってその原因 は自分自身のなかにあったんだ、
という捉え方に至ったようです。そのようにすべての起こ ったことに対して”ありがと
うございます”と受け入れて冷静に検証することで、自己を正 し、日常の生活を改める
ことこそ、自分自身や周囲の方に安心と喜びを与えることにつなが る。私はそのよう
な学びを、事故を通じてスタッフ全員で、確認出来た事を大変有難く感じ ました。そ
して、今回の彼女の捉え方の変化をとても嬉しく思いました。
 
つまずいたりころんだりしたおかげで、少しずつだが自分のことがわかってきました。
あやまちや失敗をくり返したおかげで、人のことをいう資格のない自分に気がつきまし
た。 そして、いざという時の、自分の弱さとだらしのなさがよくわかってきました。
だから、つまづくのもおかげさま、ころぶのもおかげさまです。    相田みつを
 
このたびは、常日頃から時間やゆとりのある行動の大切さについて丁寧に伝えること。
十分 な余裕をもって出勤する社風を作ること。それらができていなかった事に気づき
ました。私はスタッフに対して本当に申し訳ないことだと反省しました。そして、お
かげさまでそのよ うに、自己を検証することができました。ありがとうございます。
 
 
 
 
 
 
vol.9 意中人有り
 
人はそれほど強い存在ではないようで、決めたことを守れずに怠けたり、途中で止め
て しまったりします。また困難な局面では、自分がこれから歩む道を決めきれないほ
どに迷ったり、落ち込んだりしてしまいます。そんな時に”意中の人”が心の中に定
まっているのか否かが、問題解決への道のりを大きく左右するように感じます。私は
数年前に 縁あって”この人は”と思える3名の方々を、自らの人生の師として勝手に
定めました。 ”人生の師になってください”とお願いしたわけではありませんので、
ただ私自身がそのように思っているだけなのですが、おかげさまで以前に比べると物
事の決断に迷いが少なく、思い悩むことがほとんどなくなりました。御三方は、共に
”社員の幸せ”を経営の目的と定め、経営者の思いやりによって社風を築く事により、
きびしい経済状況下にあっても、安定した財務内容と良好な業績を記していらっしゃ
います。美容師一年生のときは”技術者になりたい”技術者になってからは”売上を
上げて一人前になりたい ”そして”ステージでカリスマ美容師みたいにカッコよく目
立ちたい”そんな気持ちで毎日を過ごしてまいりました。しかし店舗の責任者として
の仕事を与えられたこととクリスマスケーキが私の美容師としての、ターニングポイ
ントになったようです。17年 間お世話になった会社の社長からある年のクリスマス
にケーキをいただきました。スタッフの家族の事にまで気を掛けてくださる気持ちを
ありがたく感じるとともに、いつかは自分もクリスマスケーキを贈れる人間になりた
い。そのような気持ちが胸に湧いてき ました。
 
 
           徳は本なり、財は末なり   大学
 
 
 
利益の追求こそが会社の目的になりがちな世の中ですが、人生も仕事も、その基本は
徳 であり、財はひとつの結果にすぎないと孔子は説いています。先を歩まれる方々を
敬い 成長いたします。ありがとうございます。
 
 
 
 
 
 vol.10 徹底して深めよう
 
いいお店を作りたい。私が思い描くいいお店とは、身近な方から”いいお店ですね”
と言われ るお店です。スタッフ、お客様、取引先や地域の方々に、安心と喜びを与
えよう。おかげさま でそのような願いのもと10カ月間ガムシャラに駆け抜けて、
新年を迎えることができました。 しかしながら昨年は、掲げた目標とは裏腹に、皆
様方から安心と喜びを、頂いてばかりの年だ ったように思います。お客様からは仕
事に生きる喜びを、先を歩まれる方々からは明確なお導 きから大きな安心を頂きま
した。そしてなにより、一番身近な妻とスタッフは、まだまだ十分 とは言えない労
働環境のもとで、毎日元気にお店を支えてくれました。そのおかげで、お店の 基盤
が少しづつですが、確実に構築されるとともに、breathが今後歩むべき方向が、明
らかに 照らされたように思います。昨年、取り組んだ3つのH(HAND,HEAD,HEA
RT)(技術、接客、 人間性)それらは、感覚だけに頼らない、緻密な計算により成
り立った技術の習得。笑顔でお 名前をお呼びする接客。そして、経営者の思いやり
による社風づくりです。その3つのどれも がいまだ不完全だからこそ、年頭にあた
り新たな方向性を探し求めるのではなく、その3つの スキルを具体的な目標として
継続し、徹底して深めることこそ、breathが今年いいお店に近づ くための条件であ
る。そのように感じております。  
 
 
『深める』 人と同じことをするのは楽だけれども必ず行き詰まります。       
      行き詰まらないためには、広げるのではなく、深めることです。
      深めると、自然に広がるようになります。 鍵山秀三郎 相談役
 
各界において、地道ですぐには結果が見えにくいことに、徹底して取り組んだ方々
が、物事を 成就させている歴史に学び、徹底して深めよう。そのように意を新たに
いたしました。   今年もよろしくお願いいたします。ありがとうございます。